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Vol.41 夏の夜の昆虫

2016.8.2

 夏、雑木林に出向いてみると様々な昆虫がいるはずなのですが、意外と見つけられなかったりするものです。虫籠と網を持った親子づれは良く見るものの見ているとそう簡単には見つけられていなかったりします。それは夜行性の昆虫と言うものが結構多くて、人気のカブトムシやクワガタの類はそれに相当するボなら森に出向かなくてもよく見かけるもので、昆虫の種類とそのちょっとした習性がわかれば昆虫採集も意外と容易になります。
 昼に雑木林で見られなかったカブトムシなどの昆虫はクヌギやコナラの樹木から流れ出る樹液を食べていて、夜その活動は活発になるのです。とはいっても樹液が流れる木と言うのはそうそう多くもありません。そのためにそのような木があると必然的に昆虫が集まってくるのです。昼間のうちに昆虫が集まりそうな木を品定めしておき、夜のなって出かけてみます。昼間はほとんど見かけなかった昆虫も、懐中電灯を照らした先の樹液にはいっぱい昆虫が群がっていると言ったことも珍しくありません。そんな光景を昆虫酒場とも言うのですが、見てみて納得と言った光景です。
 ただ、夜の雑木林に入るのは結構勇気がいるもので、なんだかおっかなびっくりの世界です。でも晴れていれば満点の星に包まれた夢が広がる空間でもあり、夜の虫達のパラダイスでもあるのです。ちょっとおびえながら真っ暗な林から空を見上げると、そんな気分は一気に吹っ飛んでしまい、自分も昆虫たちの仲間入りをした気分になり、そのうち時間を忘れて彼らの撮影に夢中になっていたりするのです。

樹液を吸うミヤマクワガタ

樹液を吸うミヤマクワガタ

満点の星空の中、樹液の集まるクワガタたち。

満点の星空の中、樹液の集まるクワガタたち。

夏の昆虫といえばカブトムシ。 仲よく樹液を吸う、オスとメス。

夏の昆虫といえばカブトムシ。
仲よく樹液を吸う、オスとメス。

夏の夜の樹液には様々な昆虫が集うのだが、 紅色に全身をまとった美しいガ、ベニスズメも現れた。

夏の夜の樹液には様々な昆虫が集うのだが、
紅色に全身をまとった美しいガ、ベニスズメも現れた。

著者プロフィール

森勝彦(もり・かつひこ)

1963年石川県生まれ。立山の大自然とその地で生きる雷鳥に心を奪われライチョウ撮影がライフワークとなる。そののちブナ林にいのちを感じ雑誌に発表する。現在、里山こそいのちの原点であると多角的に撮影中。1997年 写真集「奇跡の鳥ライチョウ」(山と渓谷社・2010年 写真集「雷鳥―神々の使者」(TECS)出版。

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