日本全国の動物園と水族館をつなぐ情報誌、「どうぶつのくに」「どうぶつえんとすいぞくかん」公式Webサイト

どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.14 里山のナガレ

2013.6.3

日本の里山の景観は素晴らしいなと感じるのは、そこに豊かな流れがあるからでしょうか。特に日本の河川は急峻であるといわれ、その流れが豊かな景観と豊かな生態系を育んでいると言うのが持論です。もっとも急峻さと豊かな生態系との因果関係については私は説明できませんが、こじつけだろうがなんだろうが、我が国の里山は素晴らしいと言いたいのです。

河川と言えば大きなものから溪谷的存在、はたまた小川の類まで様々ですが、特に溪谷的なものに癒される人が多いのではないかと思うのです。深呼吸したくなる森の中を流れ、静かな環境で、それでいて動きを感じるのが渓流のように感じます。その動きと言うのが実はいのちのナガレではないかと個人的に感じているのです。沢のナガレ、風のナガレ、事のナガレ、それらを感じることで感動を覚えるのでは思ったりします。

ところで渓流って山奥に行かないと見られないのでしょうか。国内の有名な溪谷景勝地だから感動するのでしょうか。もちろんそんなことはないのです。私はそんな有名どころに出掛ける余裕はないのですが、充分に渓谷を堪能しています。私が出かけるのは市街地から30分とかからない北陸の里山です。そこで様々ないのちの流れを感じることが出来るので、この自然環境豊かな日本に生れて良かったなと感動します。

市街地から少し山に入ると渓谷的景観が広がる

そのあたりではヤマメが生息している

市街地から30分とかからない里山。森の中を流れる様は十分に溪谷的景観に満ちている。

やや上流になるとナガレの主はヤマメからイワナにバトンタッチされる。

沢のナガレは時のナガレといのちの営みと共に溪谷の滝を形成していったのだろう。

著者プロフィール

森勝彦(もり・かつひこ)

1963年石川県生まれ。立山の大自然とその地で生きる雷鳥に心を奪われライチョウ撮影がライフワークとなる。そののちブナ林にいのちを感じ雑誌に発表する。現在、里山こそいのちの原点であると多角的に撮影中。1997年 写真集「奇跡の鳥ライチョウ」(山と渓谷社・2010年 写真集「雷鳥―神々の使者」(TECS)出版。

カテゴリー

カテゴリー一覧

このカテゴリーの他の記事

ページTOPへ

Copyrights © 2010 Doubutu-no-kuni All Rights Reserved.
誌面、Webにおけるあらゆるコンテンツの無断複写・転載を禁じます。