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Vol.27 いのち輝く収穫の季節

2014.10.18

 田植えから実りの季節を経て収穫に至るまではあっという間です。しかし、その短い期間であっても稲作の大変な努力があってこそ私たちは美味しいご飯が食べられるわけなので感謝の気持ちを忘れてはいけないと実感します。普段あまり気に留めなかった田んぼですが、今年は毎日田んぼ周辺を散歩してみたおかげでそんな単純なことに気が付いた次第でした。

 実は田んぼに限らず今話題の里山についても同じことだと思うのです。比較的身近な自然な割に特別気に留めることが少ない。特別考えることもないだろうから里山の重要性なんて誰も気が付かなかったのかもしれない。でもだんだん里山が崩壊してきて生態系も明らかにおかしくなってきたわけです。だんだんみんなが里山に目を向けるようになると、「これは大変だ!」と里山の大切さや自然を慈しむ気持ちに目覚めてきたというのが現状ではないでしょうか。身近な自然だけにそんな難しい問題ではなく、誰しもがその重要性を理解できたのではないでしょうか。

 しかし、気が付いても何も行動を起こさなければ何も変わりません。ここからが一番難しいことではないでしょうか。一人では何もできないし、人々の考えや世の中の構造を大きく転換する必要があるかもしれません。狂ってしまったものを元に戻すのは困難であることも気が付き始めているかもしれません。とりあえずは自分にできること、私の場合は写真で自然や命のすばらしさを伝えつつ、里山をはじめとする自然環境保全の意識の輪を広げたいものです。何気ない田んぼ周辺の散歩からいろいろなものを学べるなと実感した次第でした。

過疎と後継者不足に直面しながらも「正直田んぼを守るのは大変だが守らねばならない」と話されながら黙々と作業されていたのが印象的でした。

過疎と後継者不足に直面しながらも「正直田んぼを守るのは大変だが守らねばならない」と話されながら黙々と作業されていたのが印象的でした。

稲刈り後にこうして数日間乾燥させることでよりおいしいお米になるという。 近年、こういった光景はめっきり減ってしまったが絶やさずに継承してほしいと感じる。

稲刈り後にこうして数日間乾燥させることでよりおいしいお米になるという。
近年、こういった光景はめっきり減ってしまったが絶やさずに継承してほしいと感じる。

はさかけの光景にクサキリを見つけ移り行く季節を実感したひと時であった。

はさかけの光景にクサキリを見つけ移り行く季節を実感したひと時であった。

稲刈りが終われば本格的な紅葉へと向かう。 季節の変化に富んだ美しい日本の里山風景は風景は大きな財産だと思う。

稲刈りが終われば本格的な紅葉へと向かう。
季節の変化に富んだ美しい日本の里山風景は風景は大きな財産だと思う。

著者プロフィール

森勝彦(もり・かつひこ)

1963年石川県生まれ。立山の大自然とその地で生きる雷鳥に心を奪われライチョウ撮影がライフワークとなる。そののちブナ林にいのちを感じ雑誌に発表する。現在、里山こそいのちの原点であると多角的に撮影中。1997年 写真集「奇跡の鳥ライチョウ」(山と渓谷社・2010年 写真集「雷鳥―神々の使者」(TECS)出版。

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