日本全国の動物園と水族館をつなぐ情報誌、「どうぶつのくに」「どうぶつえんとすいぞくかん」公式Webサイト

どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.35 リスに癒され

2015.10.15

 ほんの何年か前まで自宅でシマリスを飼っていたのですが、なぜか毎日見ていると、可愛いのは事実ですが少し感動が薄れます。感覚とは不思議なものです。
 自分が撮影でフィールドに出ても簡単に野生のリスには出会えません。しかし気まぐれに走り去る尻尾を見ただけでも感動で興奮することがありますが、それは希少価値と言う脳の作用でしょうか。自分の中で可愛いと認識するリスが、目の前に想定外に現れたというのが大きな刺激になり、ほとんど枝陰で姿が見えなくとも「可愛い!!」となるのでしょうね。何とも毎日目にしていたペットのシマリスとは大違いの反応。リスにすればまったく不公平なものです。
 先日、飛騨にあるリスの飼育施設に出向いてきました。実は子供と随分前から約束をしていた場所だったのですが、以前自宅でシマリスを飼っていたこともあり特別なワクワク感は少ない中でのことでした。持論でいうところの想定外の出会いや希少価値というのが施設では当然期待できないからです。
 しかし、比較的広い敷地に放たれたシマリスを見るや否や、もうシマリスの愛らしさのとりこになっていたのでした。想定外の出会いや希少価値など関係なしに、ファインダー越しにその魅力に、一緒に出かけたわが子以上に興奮していたのでした。リスってまさに動物の中のアイドルみたいな存在なんだと再認識した次第。
野生のホンドリスの写真と共に飼育下のシマリス、エゾリスをご紹介します。もちろん野生には野生の特別な躍動感があり感動するんですが、飼育下の彼らと同一種が実際にも野山で命を繋いで生きていることを想像してみると、野生のリスに出会ったときと同じ感動が湧いてくるのでした。

餌で頬を膨らました表情はシマリスならではです。ちなみに野生では日本には生息せず、北海道にエゾシマリスがいる。

餌で頬を膨らました表情はシマリスならではです。ちなみに野生では日本には生息せず、北海道にエゾシマリスがいる。

背中を丸めて餌を両手で掴んで食べるしぐさも又カワイイ。

背中を丸めて餌を両手で掴んで食べるしぐさも又カワイイ。

これは北海道に生息するエゾシマリス。 こうやって水を飲むだけで可愛さ100倍というのはリスの特権かも。

これは北海道に生息するエゾシマリス。
こうやって水を飲むだけで可愛さ100倍というのはリスの特権かも。

小さいほど水を飲む姿がかわいく見えるのかも。

小さいほど水を飲む姿がかわいく見えるのかも。

本州の里山のホンドリス。 野生のリスは一瞬の出会いであることが多いが、それはそれでいのちの営みを実感できるつかの間の出会いです。

本州の里山のホンドリス。
野生のリスは一瞬の出会いであることが多いが、それはそれでいのちの営みを実感できるつかの間の出会いです。

著者プロフィール

森勝彦(もり・かつひこ)

1963年石川県生まれ。立山の大自然とその地で生きる雷鳥に心を奪われライチョウ撮影がライフワークとなる。そののちブナ林にいのちを感じ雑誌に発表する。現在、里山こそいのちの原点であると多角的に撮影中。1997年 写真集「奇跡の鳥ライチョウ」(山と渓谷社・2010年 写真集「雷鳥―神々の使者」(TECS)出版。

カテゴリー

カテゴリー一覧

このカテゴリーの他の記事

ページTOPへ

Copyrights © 2010 Doubutu-no-kuni All Rights Reserved.
誌面、Webにおけるあらゆるコンテンツの無断複写・転載を禁じます。