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マレーに首ったけ Vol.19「無病息災を願って」

2013.2.12

今年も節分の日がやってきました。そうです、のいち名物(?)の『マレーグマへの恵方巻きプレゼント』の日です。今年でもう5回目となるのですが、実はこの企画、「ハッピイ」という名のマレーグマの幸せな旅立ちを祈願したのが始まりなんです。

ハッピイは2006年9月3日にワンピイ&タオチイの3番目の子どもとして誕生しました。なんと、初めての女の子です。タオチイの愛情をたっぷり受けてすくすくと成長したのですが、その美貌(?)とはうらはらに、なかなか嫁ぎ先が決まらずやきもきしていました。そんな中、2歳を過ぎた2009年3月24日に北海道の円山動物園さんに旅立つことが、ようやく決定しました。行き先がこれまでで最も遠い北海道であること、2年半という長い間一緒にいたことなどから私たちもハッピイへの想い入れは強く、写真展や来園者による寄せ書きなどで、残された日々を盛り上げました。さらに、もっと何か楽しいことを~と考え抜いて実現したのがこの企画なのです。当時はまだ恵方巻きというのはそれほど一般的でなかったんですが、ものすごく人気があったことを覚えています。

それでは、とれたての画像で紹介していきましょう。

 

これが最新のハニイの様子です。もちろん、下がハニイ。もうすっかりタオチイと変わらない大きさまで成長しています。顔はお父さん似でしょうか?いずれにせよ当園の子どもたちは、少しボーッとした感じの優しい表情が特徴です。

これが今年の特製恵方巻きです。酢飯の代わりとなる動物用ソーセージに具材はニンジン、インゲン、リンゴとなっています。日常的に飼料として使っている材料を使用するのが当園のルールなのですが、ノリだけは節分の特別サービスです。

去年もお話ししましたが、おかげさまで毎年この日はたくさんのマスコミの方々が取材に来てくれます。これも繰り返しになりますが、マレーグマの赤ちゃんが生まれても、初めて運動場に出しても、こんなに取材されることはありません。(T_T)

さあ、もうすぐ恵方巻きタイムです。2頭とも待ちきれない様子です。去年のハニイはまだ木に登ることができず、下で2本足で必死に立ち上がっていたのが思い出されます。

もちろん今年は余裕で登っています。ゆっくりと恵方巻きを近付けて...

「 あーんっ 」マレーグマの特徴である長い舌がよく分かります。

縁起の良い、見事なかぶりつきを披露してくれました。

ちなみに、この日はマレーグマ以外の動物たちへも恵方巻きをプレゼントしたので、この場を借りてちょっと紹介したいと思います。

まずはアミメキリンのかぶりつきです。恵方巻きは青草をかんぴょうで巻いています。

つぎにチンパンジーです。類人猿ということで本当のお米を使って、中にニンジン、インゲン、イモが入っています。

と、こんな感じで今年も無事に節分行事を終えることができました。この日、恵方巻きを食べた動物たちはもちろん、見に来てくれた人たち、そしてこの”首ったけコーナー”をのぞいてくれたみなさんの全ての方々にとって、今年一年が良い年となりますように..

著者プロフィール

本田祐介(ほんだ・ゆうすけ)

高知県立のいち動物公園 飼育課長補佐
学芸員

熊本県出身
1991年 宮崎大学大学院農学研究科修士課程 卒業
小学生の頃に何度も読んだ、少年ジャンプ連載「ぼくの動物園日記」(飯森広一・作)に多大な影響を受けてこの業界へ。
1991年 高知県立のいち動物公園の開園時より初代飼育スタッフとして勤務。
その後マレーグマ、オオアリクイ、アミメキリンなど様々な動物種を担当。
2010年~種保存委員会・マレーグマ種別調整者に。

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