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マレーに首ったけ Vol.20 「マレー・ブリッジ」

2013.5.2

みなさん、大変ご無沙汰しています。年度末からさすがにバタバタしていました。この前節分の話しをしたと思ったら、休んでいる間に世の中はずっかり本格的な春になりましたねー。
さて、久しぶりにお届けする「マレーに首ったけ」、今回の話題は「マレー・ブリッジ」です。決して「マリッジ・ブルー」ではありませんのでご安心を。

ちょっと古い話になりますが2012年の10月に、のいちのマレーグマたちにもっと快適に過ごしてもらおう!という想いから、ある遊具をプレゼントしました。

 

 

じゃーん、これです。勝手に名付けた「マレー・ブリッジ」。これまでは、特に単身生活が続いているオス・ワンピイが擬木の枝分かれのわずかな部分で休息していることが多いので、もっとゆっくりできるようにという願いを込めています。更に、あわてんぼうのハニイが高いところから落下しても、ここに引っかかるのでは?という狙いもありました。
ところが、床面から登ってくると、ちょうどネズミ返しならぬ”マレー返し”のような形状になっているため、私たちの期待に反して最初は誰も登ることができませんでした。

 

 

期待に反するどころか、3頭とも予想よりはるかに苦戦していました。20cmもないくらいの出っぱりなのに、越えるのは至難の業のようでした。そんな中、最初に到達したのはハニイです。ワンピイ、タオチイとは異なる別のルートを発見したのは若さから来る柔軟性のおかげでしょうか。

 

 

でも初めて見る丸太はやっぱり怖くて、まだ上に乗ることはできません。一生懸命手を伸ばし、恐る恐る皮をはがし始め...

 

 

結局丸太の上に乗ることはできませんでしたが、あっという間に手が届く範囲をはがしてしまいした。

 

 

そうなると、今度は下に落ちた皮が気になって降りてしまい、この様子です。

 

 

今にも折れそうですが、ハニイは今日も楽しそうにかじっています。このままだと自分の体重で折れてしまうのは目に見えていますが、本人は全く気にしていないようです。

 

 

これは今日撮った最新画像です。本当に折れて落ちるまで待とうかとも思いましたが、さすがに明日、取り外すことが決定しました。期待の「マレーブリッジ」も着工からわずか半年ちょっとの短い命となりましたが、ハニイに毎日これだけ遊んでもらったら本望でしょう。

もちろん、これから再び新しい遊具を設置する予定です。今回の材料はヒノキだったので、次はもっと堅いものを使って、と考えています。読者のみなさん、組む形状など何かよいアイデアがありましたら、どんどん『のいち動物公園・マレーブリッジ係』までお知らせ下さい。楽しみにお待ちしています。

そして、最後になりましたが、みなさん今年度もこの”マレーに首ったけ”をよろしくお願いします。

著者プロフィール

本田祐介(ほんだ・ゆうすけ)

高知県立のいち動物公園 飼育課長補佐
学芸員

熊本県出身
1991年 宮崎大学大学院農学研究科修士課程 卒業
小学生の頃に何度も読んだ、少年ジャンプ連載「ぼくの動物園日記」(飯森広一・作)に多大な影響を受けてこの業界へ。
1991年 高知県立のいち動物公園の開園時より初代飼育スタッフとして勤務。
その後マレーグマ、オオアリクイ、アミメキリンなど様々な動物種を担当。
2010年~種保存委員会・マレーグマ種別調整者に。

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