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マレーに首ったけ Vol.12

2012.6.3

さあ、何かと過ごしやすかった春も終わって、もうすぐうっとうしい梅雨のシーズンに入ってしまいますね。ということには今回も特に関係はないのですが、前回に続き「マレにみるマレーグマたち」・”のいちで見つけたマレーグマあれこれ”のPART2をお届けしたいと思います。

 

どうぶつ科学館のエントランス横。これは大きい!記念撮影にどうぞ。

 

さて、前回の最後にようやくたどり着いたナゾの建物、”どうぶつ科学館”。いよいよ中に入ってみましょうか。おっとその前に、いきなりありました、ありました。これは大きい!
サイズ的にも位置的にも、そしてデザイン的にもこれはイイ感じですね。胸のラインがなくても、十分”らしさ”が感じられます。きっと隠れた記念撮影ポイントになっているんではないでしょうか。
そのまま館内に入っていくと、「動物ギャラリー」というコーナーです。ここにもあります、あります。これまたナイスなデザインですね。頭の上にいるのはコウラウンという東南~南アジアに生息するヒヨドリの仲間ですが、のいちの展示場では実際にマレーグマの上空を飛んでいる姿を観察することができます。

 

動物ギャラリーコーナー。立ち姿がなかなか良い雰囲気です。

 

よし、科学館の1階はこれくらいにして、次は2階に上がってみましょう。
おっと、これはなんでしょうか。あきらかにマレーグマと分かる不思議な物体があります。
そうです、これが今回の企画のメインともいえる“マレーグマと力くらべ”という体験型施設なのです。もちろん、単なる遊具ではなく、ちゃんとこの体験を通してマレーグマの生態やベルクマンの法則などについて学べるようになっています。

 

どうぶつ科学館の2階にはさまざまな体験型施設があります。

 

それでは実際にチャレンジしてみましょう。赤いスタートボタンを押すと、やや表情の硬い”ロボ・マレー”がぐいぐいと押してきますので、それに負けないように両手に力を込めて押し返します。すると、そのときに掛かった力がkg単位で表示される仕組みになっています。
これまでの飼育管理の中で、本当に怒った時の♂マレーグマの迫力&破壊力を何度も体感している者にとっては、ややトホホ感も否めないというのが正直なところではありますが、こういった形でマレーグマを題材に採用してもらえるというのは大変ありがたいことです。
ぜひ、みなさんも一度のいちに来て、このロボ・マレーと戦ってみて下さい。

 

これがウワサのロボ・マレー。けっこうな強さです。

 

そして、最後にご紹介するのは当園オリジナルの記念フラッグです。これは当園の開園20周年記念として作成したのですが、なんと、あのアンパンマンでお馴染みの”やなせたかし先生”がデザインされました。黒いクマはもちろんマレ-グマで、口の中の歯が”のいち”を表しています。

 

ちゃんとマレーグマについて学習できるようになっています。

 

と、このように気をつけて探してみると、意外にマレーグマっていろんなところで採用されているんですね。今後もいろんな園館で、この企画を続けていきたいと思いますので、良い情報がありましたらどんどん教えてください。”それなら、人気者集マレーのコーナーはどうなった!”という声が聞こえてきそうですが..

 

やなせたかし先生デザインの20周年記念フラッグです。

 

そうそう、この機会をお借りして、もう一つだけ紹介させてください。それは私が大切に保管しているマレーグマのカラー版画です。これはドイツにあるベルリン動物園の55周年を記念して作成された正真正銘の希少な一品で、ある友人がプレゼントしてくれた本当に大切な宝物です。見るからに良い雰囲気のマレーグマ親子が描かれていますが、気になるのは胸の線に斑点が多いこと。ドイツにはこのような感じの個体が多いんでしょうか(友人によると、そんなことはないとのことでした..)。まあ、それは冗談として、親子で異なる眼の色だとか、爪の力強さや優しさ、本当に良く表現されている作品だと思います。今のところは自宅でゆっくり眺めていますが、いずれマレーグマにまつわる企画を開催する機会があればその時に展示して、多くの方に見てもらえたらなあ、と考えています。

 

ベルリン動物園開園55周年を記念した作品です。

 

それでは、今回はこの辺で失礼します。

著者プロフィール

本田祐介(ほんだ・ゆうすけ)

高知県立のいち動物公園 飼育課長補佐
学芸員

熊本県出身
1991年 宮崎大学大学院農学研究科修士課程 卒業
小学生の頃に何度も読んだ、少年ジャンプ連載「ぼくの動物園日記」(飯森広一・作)に多大な影響を受けてこの業界へ。
1991年 高知県立のいち動物公園の開園時より初代飼育スタッフとして勤務。
その後マレーグマ、オオアリクイ、アミメキリンなど様々な動物種を担当。
2010年~種保存委員会・マレーグマ種別調整者に。

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