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Vol.43 オワンクラゲ

2016.12.5

九十九島周辺では春に確認でき、お椀のような形からこの名前がつけられたといわれています。ヒドロクラゲの中では大型になり、傘径が20㎝程度まで成長します。放射管や触手は100本以上もあり、平衡胞の数もほぼ同数見られます。

 

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発光するクラゲとしても知られており、ノーベル化学賞を受賞された下村 脩博士はアメリカに分布している別種のオワンクラゲから緑色蛍光タンパク質を発見しました。下村博士は幼少期に一時、九十九島水族館のある佐世保で暮らしていたこともあり、九十九島水族館の名誉館長に就任していただきました。水族館にも過去に数度、ご来館され、クラゲについて色々とご指導していただいています。

 

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 水族館で展示しているオワンクラゲは繁殖個体です。ポリプは毎年、オワンクラゲの成熟個体を採集して新しいポリプに更新しています。ポリプは水温15℃で管理していると次々と幼クラゲがでてきます。クラゲを食べるクラゲで、幼クラゲの時にはアルテミア幼生を餌として与えますが、傘径が1cm程度になるとミズクラゲのミンチを与え、さらに成長するとミズクラゲの角切りを与えます。餌の吸収は早く夕方に与えたミズクラゲの角切りは翌朝にはきれいになくなっています。

 

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 九十九島周辺では今までの調査でオワンクラゲの仲間が何種類か確認されています。どのクラゲも良く似た形で現時点では種類の確定ができていませんが、将来的に調査を進めてこれらのクラゲの関係を解明していきたいと思っています。

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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