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Vol.66 シダレザクラクラゲ

2018.12.7

 九十九島周辺では毎年、春に出現し、年によっては大量に出現することがあります。ガラス細工のような大変美しいクラゲで、一個体の生物のように見えますが、色々な役割を持った個虫が集まり複雑な群体を形成しています。体の先端には浮力を調整する一個の小さな気泡体があり、2列に並んだ、多数の泳鐘を拍動させてゆっくり泳ぎます。泳鐘部より下の部分には生殖や摂餌に関する部位があります。その姿がしだれ桜のように見えることから、この名前がつけられたといわれています。

 

 

 このクラゲを採集する時は体が崩れないように柄杓を使い、海水と一緒に丁寧にすくいます。長期飼育が大変困難なクラゲで、水槽に入れると、短期間で各個虫がバラバラになってしまいます。また、ポリプ世代がないことから、水族館での繁殖も困難で、現在は採集ができた時だけの、一時的な展示となっています。しかし、その姿は美しく、短期間でも展示をするとお客様に大変人気のあるクラゲです。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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