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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.74 チョウクラゲ

2019.8.5

 九十九島周辺では毎年、春に出現します。ほぼ毎年出現しますが、年によっては大量に出現することもあります。全長は10cm程度で、大型の袖状突起ではばたくように泳ぐ姿が蝶に似ていることが和名の由来といわれています。体に8本の櫛板列があり、櫛板を動かしてゆっくり移動しますが、刺激を与えると力強く羽ばたくように泳ぎます。体は脆弱なため、採集するときは柄杓などで丁寧にすくいます。刺胞は持たないため、触っても刺されることはありません。

 

 

 当館ではチョウクラゲの長期飼育に取り組んでいます。しかしアルテミア幼生を与えてもあまり摂餌せず、数週間で体が変形してしまいます。また、このクラゲはミズクラゲのようなポリプ世代を持っていません。水族館ではチョウクラゲの大型個体を採集して繁殖にも挑戦していますが、確立できていません。

 

 

 形や泳ぎ方に特徴があるため、水族館では人気のあるクラゲですが、長期飼育が困難で、今のところ採集できた時だけの展示となっています。さらに繁殖実験を重ね、将来的には常設展示できればと考えています。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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