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Vol.49 カブトヘンゲクラゲ

2017.6.8

 

 九十九島周辺では約10年間の調査で2個体しか確認できておらず、2個体とも小型の未成熟個体でした。チョウクラゲのように羽ばたくように泳ぎますが、主に海底や海藻などにくっついて生活しています。2000年に新種のクラゲとして報告され、日本特産種とされていましたが、2015年に紅海からも報告されました。大きさは最大4~5cmで、扁平な体形をしており、体の4ヶ所に特徴的な半円形の生殖巣があります。

 

 

 2015年2月に九十九島に出現した個体は全長約3㎜の未成熟個体でした。水族館で水温15℃に設定し、アルテミア幼生を与えて飼育した結果、約30㎜まで成長させることができました。水槽飼育でもほとんど泳がず、底に静止している状態が多く確認されました。

 

 

 形が変わっているため、水族館では人気のあるクラゲですが、飼育方法が確立されていません。飼育実験を重ね、将来的には常設展示できればと考えています。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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