日本全国の動物園と水族館をつなぐ情報誌、「どうぶつのくに」「どうぶつえんとすいぞくかん」公式Webサイト

どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.56 クビレケリカークラゲ

2018.2.17

 九十九島周辺では主に春と秋に出現します。このクラゲは希少種で、まれに数個体が出現することがありますが、一度に多数出現することはありません。傘の高さが7㎜程度の小型のクラゲで、傘縁に8つの触手群があり、その触手群から数本の触手が伸びています。各触手の基部には1個の眼点があります。口の周辺にある4本の口触手は数度、枝分かれし、その先端に刺胞の塊があります。傘の先端には突起があり、突起の基部にくびれがあることが和名の由来となっています。

 

 

 鹿児島県口之永良部島沿岸で1991年に日本で初めて1個体が確認され、2007年に九十九島周辺で2個体目が確認されました。その後、九十九島周辺では約10年間の調査で約30個体が確認されています。

 

 

 水族館ではこのクラゲの飼育展示に取り組んでいますが、繁殖方法が確立できていません。また、過去に飼育報告例がなく、水温や餌など試行錯誤を繰り返していますが、長期飼育ができていません。日本ではあまり見ることができない貴重なクラゲなので、これからも様々な飼育実験を続け、水族館で常時展示できるように飼育方法の確立に取り組んでいきたいと思っています。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

カテゴリー

カテゴリー一覧

このカテゴリーの他の記事

ページTOPへ

Copyrights © 2010 Doubutu-no-kuni All Rights Reserved.
誌面、Webにおけるあらゆるコンテンツの無断複写・転載を禁じます。