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Vol.70 タコクラゲ

2019.4.9

 

 九十九島周辺では、夏から秋に出現する傘径が10cm以上になる中型のクラゲです。九十九島周辺では7月から8月頃に小型個体が出現し、10月には大型の成熟個体が確認できます。毎年、確認できますが、年によっては大量に出現することがあります。口腕が8本あり、タコに似ていることが和名の由来となっています。傘には白い斑紋が多数あり、各口腕には長い棒状の付属器があります。口腕には無数の吸口があり、ここから餌を食べます。

 

 

 タコクラゲの体には褐虫藻が共生しており、茶色の体色をしていますが、時々、青や白い体色の個体が確認されることがあります。原因は不明ですが、このような体色の個体を水族館の水槽で飼育すると徐々に茶色の体色に戻ることがあります。

 

 

 水族館ではタコクラゲの繁殖をしていますが、長期間、同じポリプを繁殖に使用していると、状態の悪いエフィラが遊離することがあるので、毎年、秋にタコクラゲの成熟個体を採集し、ポリプを更新するようにしています。また、色々な飼育方法を試していますが、タコクラゲを自然の海で見られるような最大サイズまで成長させることが出来ません。今後も様々な飼育方法を試し、将来的には大型サイズのタコクラゲを展示できればと考えています。

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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