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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.52 カメンクラゲ

2017.9.3

 九十九島周辺では春に出現します。ほぼ毎年、確認できますが、大量に出現することはありません。九十九島周辺では全長が1~2㎝程度の小型個体が多く出現します。体に8本の等長の櫛板列があり、櫛板を動かしてゆっくり移動します。胃管接続構造は複雑で、その姿が仮面のように見えることからこの名前がついたといわれています。体は非常に脆弱なため、採集するときは柄杓などで丁寧にすくいます。刺胞は持たないため、触っても刺されることはありません。日本近海での潜水艇による深海調査で全長が15cm程度の大型個体も確認されているそうです。

 

 

 水族館ではこのクラゲの長期飼育に取り組んでいます。しかし生態に謎の部分が多く、最適な飼育温度や何を摂餌しているのかも不明です。九十九島水族館では水温15℃で餌にアルテミア幼生を与えて飼育していますが、約1ヶ月程度で体が崩れてしまいます。アルテミア幼生を与えてもあまり摂餌せず、成長もしないため、海では別の物を摂餌している可能性があります。これからも飼育実験を続け、将来的には長期展示できるように飼育方法の確立に取り組んでいきたいと思っています。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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