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Vol.73 チギレコザラクラゲ

2019.7.6

九十九島周辺では毎年、春から夏にかけて出現する傘径が3㎜程度の小型のクラゲです。放射管は5本で、口唇も5つあり、生殖巣は楕円形で放射管上に発達します。傘縁には多くの触手があり、触手間には触手とほぼ同数の感覚器があります。

 

 

この感覚器には各一個の平衡石を含みます。このクラゲは無性生殖を行い、傘の縁がくびれ、そこが小型のクラゲになり、ちぎれて泳ぎだします。これが和名の由来となっています。

 

 

 水族館ではこのクラゲの長期飼育に取り組んでいますが、同様に体が分裂して無性生殖で増えるスギウラヤクチクラゲのように安定的に飼育ができていません。ポリプも確保できていないため、通年の展示が困難な状況です。これから飼育実験を続け、将来的には長期展示できるように飼育方法の確立に取り組んでいきたいと思っています。

 

著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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