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Vol.44 カイヤドリヒドラクラゲ

2017.1.8

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 九十九島周辺では毎年、少数出現しますが、大量に確認できたことはありません。傘径が1mm程度の非常に小型のクラゲで傘縁に8個の平衡胞があり、各平衡胞には1個の平衡石が含まれています。触手はなく、胃も退化しています。

 

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 本種のポリプは名前の通り、ムラサキイガイなどの二枚貝の軟体部にみられます。ポリプは単体性で、口の部分を取り巻いて多くの触手があります。このポリプは固着しているのではなく、二枚貝の軟体部を動き回って生活しています。クラゲは、春から秋にかけて日没前後に一斉に二枚貝の中から出てくるといわれています。ポリプから遊離したクラゲはすでに成熟しており、4本の放射管上に楕円形の生殖巣が確認できます。短命な種類で繁殖のために卵や精子を放出すると死んでしまいます。

 

3

 

 九十九島でも過去の調査でムラサキイガイの軟体部から本種のポリプが確認されています。将来的には色々な種類の二枚貝を調べ、本種のポリプとの関係を調べていきたいと思っています。

 

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著者プロフィール

秋山 仁 (あきやま・ひさし)

1968年生まれ 岡山県出身 
平成18年から 西海国立公園九十九島水族館に勤務しています。
子供のころから、色々な生物を採集して飼育していました。
クラゲは水族館に就職するまでは全く興味がありませんでしたが、水族館での初めての担当生物がクラゲで、飼育に取り組み始めてから、その魅力に取りつかれました。

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