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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.8 海の底で…

2013.9.2

暑い日が続いていますが、皆さんお元気ですか?今回は山口県を飛び出して、鹿児島県奄美大島、水深20mでのお話です。ここでは、わずか15㎝のフグの雄が1匹で作る、直径2m程のサークルが確認されています。完成したサークルに雌を誘い、その中心で産卵が行われているようです。

きれいなサークルは溝もきれいです。

先日、念願のサークルを観察してきました。産卵期も終盤でサークルはやや崩れかかっており、フグも見当たりません。しかし、サークルの計測や写真撮影を行い、周辺生物の写真撮影のために目を離したほんの数分の間に、なんとフグが現れたのです!

今回は崩れかかっていました。

バディーの1人は「んっぐごぉ!んっぐごぉ!!(フグがっ!フグがっっ!!)」と大興奮!皆必死にシャッターを切り、カメラを回しました。残念ながら、フグはサークルを整えている様子ではありませんでしたが、ダイバーには見向きもせずにサークル内でせっせと動きまわり、時にはダイバーに威嚇のような行動も見せました。

並んでみました。

モンガラカワハギの仲間はすり鉢状の産卵床を作ることが知られていますが、このような産卵床をたった1匹で作り上げるとは、このフグへの興味は募るばかりです。この産卵床をいつの日か水槽内で!!と誓いつつエサやりをしていると、あのゴマモンガラがまたせっせとエサを運んでいる…。奄美から戻った翌日、一気に現実に戻されたのでした(苦笑)。

サークルの作り手。

著者プロフィール

山ノ内祐子(やまのうち・ゆうこ)

1979年千葉県館山市生まれの福島県福島市育ち。夏休みに訪れていた館山の海に魅了され、水産学部へ進学。カエルウオを追ったり鯨類の勉強をする。しものせき水族館入社後は2年半の海獣展示課勤務を経て、現在はマンボウやトラフグ等の大型フグ目魚類、砂泥底の生き物を担当をしている。フグ目魚類の歯と皮の標本作製が趣味?で会社の机の引き出しはそれらでいっぱい…

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