みなさんこんにちは。いよいよ涼しくなってきて、食べ物がおいしい季節になってきましたね!
みなさん、フグがウィンクする瞬間、みたことありますか?そもそも魚って眼をつむるの!?と思う方がほとんどかと思います。多くの魚にはまぶたがなく、私たちのように眼をつむることはありませんが、フグの仲間の一部では、眼をつむる行動が知られています。今回は、海響館魚類展示課スタッフの荻本氏が研究している、フグのウィンクについてのお話をしたいと思います。
まずは、どんな時に眼をつむるのか?
観察の結果、眼の周りの皮膚に寄生虫がついているとき、砂に潜っているとき、眼が壁にぶつかったときなどに眼をつむっていることが分かりました。

どうやって眼をつむるのか?
皮膚がどのように動いているのかを観察するために、コモンフグで実験しました。ビデオカメラで動画をとり、眼の開閉時の眼の「幅」と「高さ」がどう変化しているのかを調べてみました。その結果、「幅」と「高さ」両方の径が目を閉じる際に減少、開く際に増加していることから、コモンフグは眼の周りの皮膚を巾着袋のようにしぼませ、眼をつむっていることが分かりました。(人間の場合、上下のまぶたを閉じるので、眼の「幅」は変化がないはずです。)

つまり、私たち人間の瞬きとは仕組みが違うようです!そして、どうやらフグの仲間以外の魚でこのような方法で眼を閉じる魚は今のところ見つかっていないようです。
みなさん、フグのウィンク、見てみたいと思いませんか?海響館のトラフグ水槽をじーっとながめていたら、トラフグのウィンクが見られるかもしれませんよ!
それにしても、フグの仲間で眼を閉じる種はどのくらいいるのか…なぜフグだけが魚の中で眼を閉じることができるのか…どんどん興味がわいていきます!
これについては海響館の荻本氏がさらなる研究を進めていきますので、皆様是非ご期待ください☆